昨日、選手権の人吉・球磨地区の第2代表決定戦が行われ、激闘の中、中原SCFが勝ち上がった。
ひとよしFCもアルエット錦もあさぎりネクストもみんな頑張っていた。
みんな県大会に出場するために、持てる力を出そうと頑張っていたと思う。
負けて悔し泣きをする選手たち。
本当に頑張ってきたからこそ、勝とうとしていたからこそ出る涙。
本当に大事なのはここなんだと改めて思った。
色々と話をする機会のあるひとよしFCのMコーチのブログを見て、すごく落ち込んでいるのがわかる。
俺だって同じ立場なら、同じようなブログを書いていたと思った。
そんなチームと選手たちの想いを背負って、俺達は県大会に出場する。
人吉・球磨の予選で敗退したチームと選手たちのためにも俺たちは今まで以上の覚悟と意識を持って、意地を持って戦わなければならないと思う。
それこそが彼らに対する最大のリスペクトだと思う。
彼らのために優勝するなんて事は言わない。
でも、彼らが素晴らしい選手とチームだったことを証明するためにも、俺達チームあさぎりは全員で全力で、全てを出し切って戦わなければならない。
昨年のブラジルW杯は、決勝がドイツとアルゼンチンの戦いで、延長の末、ゲッツェのビューティフルゴールで優勝した。
その際に、ドイツGKのノイアーがゲーム後のすぐのインタビューで言っていた言葉。
「どうして我々が勝てたかというと、ピッチに立っていなかった選手たちもみんなで一致団結して、みんながピッチに立っている選手の気持ちをわかっていてくれていた。それだけみんなが一つになっていたと思います。みんな絶対に勝ちたいと思っていた。それが素晴らしいことです。」
本当に素晴らしいコメントだし、これが優勝するに相応しい、素晴らしいチームの姿だろう。
サッカーはピッチに立てる選手の数は決まっている。
代表に選出されなかった選手、ベンチメンバーに入れなかった選手、ベンチでアップしても試合に出れなかった選手がいてチームが成り立つ。
サッカーに限ったことではないが、スタメンだけでサッカーが出来るはずではないし、チームに入っている選手、入れなかった選手たちがいてこそ試合をすることが出来るのだと思う。
もちろん全員試合に出れた方が良いに決まっている。
でも、それはなかなか出来ないこともある。
1分でも長くゲームに出たいからこそ、切磋琢磨してトレーニングを積む必要がある。自分で工夫して上手になろうとしなければならない。
俺は今、チームあさぎりが良いチームに仕上がってきているのを感じている。
後、もう少し。
選手権県大会は彼らにとっての集大成の場。
彼らの意思を、気持ちを最大限にリスペクトして大会でやり遂げさせてあげたい。
彼らが今までやってきたサッカーは、頑張ってきたサッカーは、楽しんできたサッカーは他でもない、誰のためでもない、彼らが彼らのためにやってきた、頑張ってきたのだから。
誰も邪魔する必要はないし、誰も邪魔してはいけないと思う。
彼らが望むのであれば、それが他から見て不満があったとしてもやり遂げさせてあげることが、彼らのこれからの人生に対して大きな成長になるのだから。
きっと、必ず。
俺はそう信じている。